R+R=NOW
Robert Glasperの呼びかけにより、2018年に結成されたスーパーグループ。
バンド名は「Reflect+Respond=NOW」を意味しており、Nina Simonの「時代を反映させることはアーティストの責務である」(“How can you be an artist and not reflect the times?”)という言葉に影響を受けたとのこと。
2018年6月にはアルバム『Collagically Speaking』をリリースしている。
メンバーは下記の通り。
・Robert Glasper
ジャズに変革をもたらしたとも言われるピアニスト。特に2012年にリリースされた『Black Radio』は傑作として知られている。オーセンティックなジャズはもちろんのこと、ヒップホップやR&Bなど様々なジャンルも取り込み、ジャズの概念を更新し続けている。自身のバンドであるRobert Glasper Trio、Robert Glasper Experimentでの活動のほか、ラッパーのCommon、ドラマー/プロデューサーのKarriem Rigginsと組んだAugust Greeneや、豪華メンバーが名を連ねたBlue Note All-Stars名義でもアルバムを発表。また、客演やプロデューサーとしても引っ張りだこで、まさに現代を代表するミュージシャンの一人。
・Terrace Martin
自身のアルバムも6枚発表しているが、どちらかというとプロデュース業のほうが有名。特にKendrick Lamarの名作『To Pimp A Butterfly』のプロデューサー陣に名を連ねていることで知られる。その他、Snoop DoggやStevie Wonder、Raphael Saadiqなど様々なアーティストをプロデュース。また、最近はジャズ・レジェンド、Herbie Hancockのバンドメンバーにも選ばれ、先日の来日公演にも参加。Wikipediaでは’an American musician, rapper, singer, songwriter, record producer and actor’と紹介されている、まさにマルチプレイヤー。
・Christian Scott
別名Christian Scott aTunde Adjuah。ニューオリンズ出身、名門バークリー音楽大学卒のトランペッター。既にリーダーとして12枚のスタジオアルバムをリリース。『Jazz The New Chapter 5』によると、「以前から自身の音楽を『ストレッチ・ミュージック』と名付けて、ジャズに何かを混ぜるのではなくて、ジャズそのものを拡張するのが自分の音楽だ」と言っているとのこと。2017年には、ジャズの初録音から100周年をテーマに『The Cenrennial Trilogy』と呼ばれる3部作をリリース。このアルバムに関しての『Jazz The New Chapter 5』に掲載されているインタヴューはかなり興味深い内容なので是非ご一読を。
・Derrick Hodge
前述のRobert Glasper ExperimentやBlue Note All-Starsのメンバーとして有名。Glasperが全幅の信頼を寄せるベーシスト。
CommonやQ-Tip、Kanye Westなど著名なラッパーとも多く共演。リーダー作は2作、『Live Today』と『The Second』をBlue Noteからリリースしている。また、スパイク・リー監督の『堤防が決壊した時』(原題: When The Levees Broke)など様々な映画音楽も手がけている。エレクトリック・ベースとウッドベースの両方をこなす。
・Taylor McFerrin
SpotifyやFacebookに載っている公式Bioによれば、初めてのレコーディング参加は1982年。父であるBobby McFerrinのデビューアルバムに収録されている「Jubilee」にバックシンガーとして出演したときとのこと。生まれた年は不明だが、Bobbyが結婚したのが1975年なので、仮に結婚した年に生まれていたとしても7歳。当時から早熟な才能をみせていた。それから30年と少し経って、Flying Lotus率いるBrainfeederからリーダー作『Early Rising』を発表。キーボーディスト、シンガーの他、プロデューサー、ビートボクサーとしても活躍。
・Justin Tyson
グランドラピッズ生まれ、インディアナポリス育ち。バークリー卒で現在はニューヨークを中心に活動しているドラマー。Esperanza SpaldingやRobert Glasper Experimentにも抜擢され、注目を集めている。最近Freelanceという自身のバンドで『Yes Today』というデビューアルバムをリリース。これがまた素晴らしい出来なので是非聴いてみてほしい。
シンバルメーカーSABIANのアーティストページによると、影響を受けたドラマーとしてTony Williams、Vinnie Colaiuta、Dennis Chambers、Chris Daveをあげている。
ピンバック: R+R=NOW @Billbord Live Osaka Aug. 30 2018 | Joyful Noise