R+R=NOW @Billbord Live Osaka Aug. 30 2018

だいぶ遅くなりましたが、8/30()Billboard Live OsakaにてR+R=NOWのライブを観てきました(私が観たのは1stステージ)

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R+R=NOW、いわゆるスーパーグループです。まずはラインナップの紹介から。

Robert Glasper (Keyboards, Rhodes)

Terrace Martin (Saxophone, Vocoder, Keyboards)

Christian Scott (Trumpet)

Derrick Hodge (Bass)

Taylor McFerrin (Keyboards)

Justin Tyson (Drums)

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時代を代表するミュージシャンが集まった、そんな感じがあります。

知らない人はこちらも是非↓

R+R=NOW (アーティスト紹介)

バンド名のRRNOWは「ReflectRespondNOW」を意味しており、Nina Simonの「時代を反映させることはアーティストの責務である」という言葉に影響されたものだと言います。

今年の6月にリリースされたアルバム『Collagically Speaking』でも、様々なジャンルを飲み込んだ、一言で「ジャズ」とは片付けられないサウンドを聴かせてくれたR+R=NOW。さて、ライブではどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、ワクワクしながら会場へ。

 

客席から見て左側前方にGlasper、その少し右斜め後ろにDerrick Hodge、センター後方にはドラムセットが少し高めに置かれ、その前にChristian Scottがフロントマンとして陣取ります。一番右手はTerrace MartinTerraceとドラムスのJustin Tysonの間にかなり控えめな感じでTaylor McFerrinが佇む、そんな配置でした。

Tシャツ+ジーパンといういつものラフな格好のGlasperと、民族衣装のような派手な装いで出てきたChristian Scottのコントラストがちょっとおもしろかったです。

私自身、この豪華メンバーの中で既に観たことがあるのはGlasperJustin Tysonだけでした。Glasper176月に同じくBillboard Live OsakaにてRobert Glasper Experimentを観たとき以来二度目。Tysonもそのライブにドラマーとして参加していましたが、Tysonはそれ以外にEsperanza Spalding2016年の来日公演にも参加していたので三度目。

前回のGlasperのライブのときはTysonのドラミングに圧倒されっぱなしでしたが、今回は比較的大人しかったです。前回は細かいリズムでとにかく叩きまくっていましたが、今回は打数が少なめだった気がします。

圧巻のソロコーナーもありましたが、あくまで他のプレイヤーのために安定したグルーヴを提供するのに徹していた、という印象。

特に一曲目ははじめから長い間ずっとシンプルなビートを淡々と刻み続けていました。しかし、それがこれまたシンプルなHodgeのベースと絡むと気持ちいいこと気持ちいいこと。

Derrick Hodgeはまずとにかく音がいい。太くてコシがあるけど全然くどくない。そして、緩急のコントロールが見事で、他のメンバーのソロの際にもHodgeがリズムに変化をつけることでバンド全体を引っ張っている感じがありました。

TysonHodgeがガッチリと土台をつくり、その上でGlasperScottMartineが思う存分演奏しまくる、そんな感じでした。

Martineはサックスはあまり吹かず、ヴォコーダーとキーボードが中心でした。このヴォコーダーがR+R=NOWのサウンドのカラーを決定づけていました。

電子的な音が多い中、Scottのトランペットの生々しい音がかなり目立っていました。空気がバリバリと揺れているのがヒシヒシと伝わってくる感じ。

Glasperは前回観たときよりも弾きまくってました。多彩な音色、リズムの自由自在な変化、繰り返しの妙、ひきだしの多さはさすがの一言。

McFerrinは正直、途中までなにをしているのかよくわかりませんでした。キーボードで色づけをしているのはわかるけど、GlasperMartineに隠れてしまっているように感じました。

しかし、‘Taylor Time’と言われる時間が来ると、Taylorの凄さが分かりました。ヒューマンビートボックスでビートを刻みつつ、同時にメロディも奏で、さらに手元ではキーボードも操るという離れ業。凄かったです。

基本のメロディはあるものの、おそらくほぼ即興でどんどん曲を展開させていってました。超人たちによる楽器を通した会話、そんな趣。

面子から想像はしていましたが、その想像を軽く超えてくる最高峰のパフォーマンス、思う存分堪能させていただきました。

正直、アルバムを聴いたときはピンとこない部分も多かったんですが、ライブを観てだいぶクリアになった気がします。

リアルタイムで音楽が進化していっているのを実感できるのは幸せなことです。

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